あの保健室事件(?)から1ヵ月半。 宣言どおり、智早はハジメの躯に少しも触れずにいた。 「ああ・・・。駄目だ・・・病気になりそう・・・」 生徒会室でハジメを待っていた智早は、側にいるのに触れられないハジメを思い一人でヤキモキしていた。 少しでも気を紛らわせる為に机に突っ伏した智早は、薄目でハジメを盗み見た。 隣りで計算機を一心不乱に叩いているハジメには、さっきの独り言は聞こえていないのだろう。智早が見ているとは知らずに黙々と書類に記入していく。 何でこんなことに・・・。 後悔先に立たず・・・とはまさしくこのことだ。あんなことをしなければ今は・・・。 「心も躯もラヴラヴだったのにィ〜・・・」 せめて目の保養にとハジメを目で見詰めていた智早だったが、不意に電卓を叩く指を止めたハジメが振り向いた。 も、もしかして・・・俺の熱い眼差しに気付いてしまった・・・? ←あほ。 「先輩・・・」 しかし、それにしては視線が冷たい。まだ怒っているのかも・・・。 「先輩、この腕はなんですか?」 指を指されて気がついた。なんと、智早は無意識のうちにハジメの躯に触れていたらしい。 「あ、いや。そのぉ・・・」 パッと腕を引っ込めたものの、なんとも居心地の悪い雰囲気。 しばらく冷めた目で智早を見ていたハジメだったが、溜息を吐いて再び書類へと目を戻した。 な、何だ今の溜息は・・・? も、もしかして、ハジメちゃんも俺としたがってるんじゃ・・・? 考えて納得する。思えば智早と付き合いだしてから1週間と躯を離しことはないのだ(途中、松野の所為で離れたことはあったけど)。 きっと躯が夜鳴きしているに違いない・・・っ!! ハジメは口許に薄っすらと笑みを浮かばせると、さりげなくハジメと距離を縮めた。 「ハジメちゃん・・・。そろそろヤバいんじゃない?」 耳許で囁くようにして言う智早に、一瞬紅くなったハジメだったが、智早の言葉に首をかしげると訝しげな視線で智早を見た。 「またまたぁ。とぼけちゃってェ。ホントは躯、かなり我慢してるんだろ?」 ニヤニヤと笑う智早とは反対に、ハジメの表情はどんどん冷めていく。 智早が言おうとしていることに気付いたハジメは、もう一度溜息をついた。 「・・・何を言うのかと思ったら・・。先輩じゃあるまいし。・・・一緒にしないで頂けますか」 再び電卓をたたき始めたハジメに、智早は慌ててハジメに縋りついた。 「ちょ・・・っ。ご、ごめんっ!!」 コレでまたハジメを怒らせてしまったら、もっと期間が延びてしまうかもしれない。 そうなったら絶対に病気確実だろう。 誤る為にハジメの肩に触れた智早だったが、次の瞬間に自分の躯に襲った痛みに絶叫した。 「い、いって―――――っ!!」 涙目で手の甲に息を吹きかける。そこには小さな傷が出来ていた。 肩の触れた智早の手の甲に、ハジメが持っていたペンで刺したのである。 「・・・触れないで下さいね?」 笑ったままで、僕の躯が危ないですから、と続けたハジメに智早はガックリと肩を落とすのだった。 End.
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ははは・・・。ハジメの場合、智早そっちのけでペンの心配をしてそうで怖いです(汗)
恢さん、妄想をかき立てるようなパロを本当にありがとうございましたvv
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